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詩や雑感を記したり、好きなものを紹介します。

流行語大賞にて

保育園落ちた、日本死ね という言葉が流行語大賞トップ10入りし、民進党議員がそれを笑顔で受賞したことで、ユーキャンとその議員周辺がちょっとした炎上をしている。

とあるタレントがこの言葉が流行語大賞のトップ10入りしたことに違和感を表明したことで火がついたようだが、ここで私見を一つ。

言葉のたがを外すと、良い方に向かっていても躓く。

つまり、お調子者や、窮した者、情欲に弱い者は、たとえいい流れにあったとしても自らその流れを破綻させ悪い結果を呼ぶということ。タガの外れた言葉に妖しい魅力を感じそれを口にしてしまうものは自らを追い詰めてしまう。この民進党議員が、この言葉のお陰で児童福祉政策、主に待機児童の問題が前進したと言っているが、民進党の人気と発言力は更に低下したというのが事実。人を損なうような言葉で問題追求を図った結果、その追求自体に正当性があったのにも関わらず、それは怪しげなものとなってしまった。

私もささやかながら15年ほどネットコミュニティで発言して来た中で、言葉がもたらす事の流れや人格の生成について、身をもって学んできた。言葉には力がある故に、それは丁寧に、用いなければならない。振り回してはならないということである。

余談。この点を鑑みたのか知らないが、トランプ次期アメリカ大統領は、当選した後すぐに自粛した。選挙中の暴言は鳴りを潜め、だいぶまともになった。それは正しい判断だっただろう。