二十年かけて乗った鈍行は、とんでもない僻地に辿り着いた。そこには何もなく、褪せた荒野が広がっていた。 私は何処にきてしまったのだろうと思った。 連れ合いはおらず、両親の姿も見当たらない。独りだ。 私は、こんな何も無い土地は捨てて戻ろうと思った…

抜けるような青の見渡せる、明るい図書室の薄黄色のテーブルに、低く積まれた本は地理の課題の資料らしい。僕らの住むこの高座町の歴史や風土をＡ４二枚に画像一つをつけてレポートを作れという課題が、そういえば二週間ほど前にあった。そしてその提出はも…

コーン 伸びやかに下る銀杏並木を桐爾だけが左に折れた。 まだ夏の残り香が、半数ほどの生徒が身に着けた夏服の白と、皮膚に浅く刺さった日差しに纏わり、漂っていて、僕らは季節が動いているのを横目に気づいていながら、その痛みがいつまでも新鮮であるか…

今、SFネタで物語を描くか、同じネタで現代を描くかで迷ってる。とりあえずSFの方は出だしを描いたんだけど、なかなか面白そう。でも面白いだけで終わらさないためにいろいろ設定とか背景とかで苦労しそう。現代の方は、比較的描き進めやすそうだけど、取材…

www.youtube.com 今日のご紹介は、新しい才能、Loundrawさんの卒業制作「夢が覚めるまで」の予告編です。この方は繊細なセンスとともに大変な熱量を持っていることがわかります。 ポスト新海誠さんの印象ですが、彼が今後どんな個性になってゆくのか楽しみで…