ことば
人はことばによって生きる。
遺伝とか、環境とかによって人は形作られると言うけれど、私はそうは思わない。いや、そう思う自分に対して、そうでは無いと言いたい。
ことばは誰しもに与えられたものである。それは心に宿るものであり、悪しき、或いは荒んだことばを用いたり、それを投げかけられたりすれば、それはその人を傷つけ歪にする。一方で、善き、或いはやさしいことばを用いたり、それを与えたりすれば、人をしあわせに、またまどかにする。
ことばによって生きる故に人は誰しもが人としてまっとうに生きることができ得るのであり、ことばによって生きる故にこころと言うものもまた生きてくるのである。
それをぞんざいに扱っては、人は瓦礫の中にいるようなものであり、まともに歩けはしないだろう。
それを正しく用いるので、人は堅固で平らかな道を苦なく歩けるのである。